建造物、石造、遺構といった屋外の文化財のうち、乾湿を繰り返す環境などに置かれているものは風化の進行が非常に早く、定期的な修理が必要です。
修理では劣化部分への薬剤処理、構造上の補強などを行いますが、必要以上の修理は文化財の持つ価値を損ないます。
アクト・ビズでは長年の経験や高度な技術を持つ技術者が修理を行います。
石 造
一見、丈夫そうに見える屋外の石造文化財も、塩類風化や凍害などにより表層剥離や材質劣化等が見られます。破損の進行を軽減させるため、強化処理、破断部の接合や欠損補強などの修理を行います。
石造物の修理事例はこちら遺 構
発掘直後の遺構は湿潤な状態で表面に亀裂は見られませんが、長期間外気に晒されると、乾燥による亀裂などで形状を維持できなくなります。
このため、基質強化や亀裂充填などで土壌の変位を抑制します。また、展示公開を前提とした保存には薬剤処理などの補強に加え、環境整備による土壌水分の制御が必要です。
近 代 化 遺 産
近代化遺産の場合、構造上問題がある破損材を安全性の面から取替えます。このため、修理は軽微な劣化に対して行われることが多いです。
また、浸透性吸水防止処理を材質劣化が軽微なうちに処理することで、今後の発生するであろう破損を予防します。
そ の 他
近代建築における室内の石膏や漆喰製天井飾り、外部のモルタルやテラコッタ製装飾、また、社寺建築における大棟の端部に設置される瓦などは建物の特徴を示す重要な装飾部材です。
このような装飾部材は極端な破損を除き生かし取りのうえ再設置しますが、設置位置が高所が多いので安全対策が求められます。このため、強化処理などの修理に加え裏面補強などで落下を避ける対策を行います。